ふさふさの眉毛と口ひげが、まるで物知りのおじいさんのようなミニチュアシュナウザー。TVドラマ「マルモのおきて」では「ムック」という名前のシュナウザーが登場し、人間の言葉で主人公と会話を繰り広げていく様子が人気を呼びました。もちろん人間の言葉は話せませんが、見かけの聡明さによらず遊び好きで、一緒に暮らすには楽しい犬種です。

 

ミニチュアシュナウザーのパラメーター

ミニチュアシュナウザーの飼いやすさ

お留守番耐性 ★★★☆☆
しつけやすさ ★★★☆☆
必要な運動量 ★★★☆☆
抜け毛の多さ ★☆☆☆☆
必要なブラッシング量 ★★★★☆

ミニチュアシュナウザーの性格

人への人なつっこさ ★★★☆☆
他の犬への友好度 ★★★☆☆

公式データ

JKC分類

2G 使役犬

AKC分類

テリア・グループ

原産国

ドイツ

体高

ミニチュア:オス・メスともに30-35cm

スタンダード:オス・メスともに45‐50cm

ジャイアント:オス・メスともに60‐70cm

体重

ミニチュア:オス・メスともに4.5‐7kg

スタンダード:オス・メスともに14‐20kg

ジャイアント:オス・メスともに35‐47kg

ミニチュアシュナウザーの性格

おとなしそうな見かけに反して、甘えんぼうで好奇心が強く遊び好きです。ですからボール遊びやお散歩をたくさんしてあげると喜ぶでしょう。テリア系犬種の中では、きちんとしつけのできている成犬であれば、他の犬と仲良くするのも得意な方です。また、シュナウザーには頑固な一面もありますので、小さいころに甘やかしすぎると、吠え癖がついてしまったり、餌を好き嫌いするようになる場合があります。子犬の段階でのきちんとしたしつけが重要といえるでしょう。

★「しつけ」に関する獣医師解説は、こちらをご覧ください。

 

ミニチュアシュナウザーの歴史とルーツ

シュナウザーという名前はドイツ語で「小さなひげ」という意味です。シュナウザーはかなり古い犬種で、ミニチュア、スタンダード、ジャイアントの大きさが異なる3種が存在します。いまはミニチュアが最もポピュラーですが、この犬種はスタンダードシュナウザーにアーフェンピンシャーなどをかけ合わせてつくられたといわれています。決して愛玩用に小型化したのではなく、猟犬としての用途に合わせて小型化がすすめられたのだと言われています。スタンダードシュナウザーがイタチなどの小動物の猟犬であったのに対し、ミニチュアは牧場などのネズミ捕り・番犬用に飼育され、ジャイアントは牛を追う目的でつくられたそうです。

ミニチュアシュナウザーを飼うときに気をつけたいこと

ミニチュアシュナウザーは毛がやや長く密集しているため、暑さに弱いといわれています。ですから暑い時期はクーラーで室温を調整してあげる必要があります。また、この犬は、比較的吠え癖・噛み癖のつきやすい犬種だといわれていますが、しつけや環境づくりである程度緩和することが可能です。おなかがすいた時・寂しい時に吠える、遊んでいる時に興奮して噛むなどの問題行動がみられるようであれば、それに応じたしつけを行いましょう。なお、犬は成長すればするほど、これらの問題行動の改善がしにくくなってしまいますので、できれば子犬のうちにきちんとしたしつけを行うことが重要です。

 

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ミニチュアシュナウザーの成長

足が長く胴が短めなので、高い体高のわりにサイズは大きくならず、通常の小型犬程度の大きさに成長します。この犬種は足の長さゆえにジャンプ力があり、障害物を飛び越えたり何かに飛び乗ったりするのが得意なようです。サイズの目安としては体高がオス・メスともに30-35cmほど、体重がオス・メスともに4.5‐7kgほどです。

ミニチュアシュナウザーとお散歩

この犬は活発な性格のため、お散歩に行ったり体を動かすことが大好きです。体型維持のために必要な運動量はそれほど多くありませんが、他の犬と接したり、外の環境と触れあったりして社会性を身につけるため、お散歩は毎日行ってあげましょう。目安としては朝夕の2回、各30分程度です。

 

★「お散歩」に関するワンペディア関連記事は、こちらをご覧ください。

 

ミニチュアシュナウザーの毛のお手入れ

コートは全体的に長くざらざらしていて、硬くまっすぐな上毛と、柔らかく短めな下毛のダブルコートです。シュナウザーなどのテリアにみられる、この特徴的な硬く粗い上毛はワイヤーヘアーとも呼ばれ、このコートを持つ犬は比較的毛が抜けにくいと言われています。下毛は季節の変わり目などに抜け落ちて、毛が生え換わります。この時期を換毛期と呼びますが、換毛期には普段よりも抜け毛が目立つようになるので、毎日ブラッシングをしてあげるのが望ましいでしょう。スリッカーブラシ、コームを用いて毛をとかすようにブラッシングします。また、硬くて美しいワイヤーヘアーが要求されるショードッグなどでは、プラッキング(全身の短い毛を残して、長くなった枯毛を、専用のナイフで少しずつ抜いていく方法)などの特殊なトリミングを行うこともあります。

★「トリミング」に関するワンペディア獣医師監修記事は、こちらをご覧ください。

 

ミニチュアシュナウザーの毛の色

ミニチュアシュナウザーの毛色は以下の通りです。

ソルト&ペッパー:もっとも一般的な毛色。グレーに白色のタン

ソルト&ペッパー:もっとも一般的な毛色。グレーに白色のタン

ブラック&シルバー:黒地に白色のタン

ブラック&シルバー:黒地に白色のタン

全身が純白

ホワイト:全身が純白

ブラック:全身が真っ黒

ブラック:全身が真っ黒

ミニチュアシュナウザーのからだつき

体型は全体的に四角ばっており、頑丈です。足が長く、引き締まった体つきをしています。口の周りや目の上の部分の毛が長く、ひげや眉毛が生えたおじいちゃんのような顔が魅力的ですね。尻尾は生まれてすぐに切ってしまうため短く、うれしいときはピコピコと左右に振って喜びを表現します。耳は前方に折れていて、三角形をしています。

 

ミニチュアシュナウザーと生活する上で気をつけたいこと

頑固な性格からくる、吠え癖・噛み癖のつきやすさには気をつけたいところです。マンション飼育の場合や小さい子供がいる家庭では特に問題になりやすいので、しつけを徹底することが重要です。とはいえ、ミニチュア・シュナウザーは頭のいい犬ですから、きちんと飼育すれば、従順なよいパートナーとなってくれるでしょう。

 

ミニチュアシュナウザーの気を付けたい病気

他の犬種に比べて骨格が頑丈で関節の病気などにはかかりにくいようですが、その代わり内蔵の病気に注意が必要です。シュナウザーで特に気をつけたいのは、腎臓や尿管などに結石ができてしまう尿路結石です。ミネラル分を多く摂取するとかかりやすくなる傾向にありますので、飲み水はミネラルウォーターではなく、普通の水を与えるようにしましょう。そして、膵液によって自身の膵臓が炎症を起こす、膵炎にも気をつけましょう。この病気は犬の食習慣の乱れが原因となっていることが多いので、脂肪分の多い食事は避け、肥満や高脂血症に注意しましょう。その他、少しずつ目が見えなくなる進行性網膜委縮や、白内障などの目の病気にかかりやすいと言われています。

 

*関連する獣医師解説記事はこちら。

 

★「犬の目」に関する獣医師監修記事は、こちらをご覧ください。

 

★犬種別病気ガイド『シュナウザー』

 

 

犬種や季節、年齢など、うちの子がかかりやすい病気を調べて予防するため、『うちの子おうちの医療事典』を、ぜひご利用ください。

 

☞ミニチュアシュナウザーのかかりやすい病気を『うちの子おうちの医療事典』で調べる

尿路結石

膵炎

進行性網膜委縮

白内障

 

 

★『子犬期』に関するワンペディア専門家監修記事は、こちらをご覧ください。

アイペット獣医師

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