老犬だからといって散歩や運動をやめてしまうと、歩けなくなったり、立てなくなったりするなど、筋力がどんどん低下してしまいます。健康を維持するためにも犬の年齢や運動能力にあった活動を心がけましょう。
散歩をすることで、どんな効果があるの?
筋力を保持し肥満の予防に
自分の足で歩けることは犬にとって幸せなことです。たとえ10分程度のお散歩でも、足を動かすことで腰の筋肉も保持できるうえ、心臓病や糖尿病などの原因となる肥満防止にもつながります。ただし、心臓病を抱えている犬の場合、ステージによってはお散歩を制限されることがあるのでまずは獣医師に相談してみてください。
脳を刺激しストレス解消にも
風の感触や草木の匂い、車の音など五感を刺激することで脳の活性化にもつながります。視覚、聴覚などの一部に衰えが見えていても、残された感覚器のトレーニングにもなるうえ、犬も楽しい時間を過ごすことができます。もともと犬は散歩が好きなので、外の刺激を与えてあげることでストレス解消にもなります。
散歩はどれくらいの時間、行けばいいの?
散歩前にウオーミングアップを
シニア犬の場合、急な運動は心臓や関節の負担になります。散歩の前に関節を軽く曲げ伸ばしたり、後ろ足の内腿をやさしくマッサージしたりするなど、軽くストレッチをしてあげると体に負担がかからず、歩きもスムーズになります。
散歩中の様子を見ながら時間調整
若い頃と同じ距離を歩かせると体に負担がかかる場合があります。犬の体調を見ながら今までより距離を短くしたり、散歩の途中で休ませてあげたりするなど調整しましょう。犬のペースに合わせてゆっくり歩くことも大事ですね。
歩きやすいコース選びも重要なポイント
階段やじゃり道は避ける
若い頃は平気で歩いていたでこぼこ道も、年を取るとバランスを崩して歩きづらくなります。できるだけ平坦な道を選びましょう。また車や人通りの多い場所は、視覚や聴覚が衰えてきた犬にとってはストレスになるので行かないように。まだ元気に歩ける場合は、坂道をゆっくり上り下りさせてあげることで足の筋力が鍛えられるので、お散歩の途中で取り入れてみると良いですね。
夏は熱中症に注意
夏場、アスファルトはとても高温になっているので昼間の散歩は避けましょう。時間帯の目安は、飼い主さんが手の平を地面にあてて熱くないと感じる早朝か夕方遅めの時間です。散歩の途中での水分補給も忘れずに。
歩行補助具を使用することで快適なお散歩に
ハーネスで体を支えてあげる
自力歩行が困難な犬の場合はカートで公園まで連れて行き、歩行補助ハーネスなどを使用して少し歩かせるだけでも運動になります。家の中にずっとこもっていると痴呆症にもなりやすいので、日光浴をさせてあげるだけでも良いでしょう。
足の保護
足腰が弱り後ろ足をひきずって歩くようになると、足の甲に擦り傷ができ、放っておくと悪化してしまうことも。外に出る時は犬用の靴を、室内では滑り止め付きの靴下をはかせるなどして保護してあげましょう。
まとめ
シニア犬にとって適度な散歩や運動は筋力保持や血行促進など、健康面でのメリットも。同時に昼間に外に出ることで、睡眠の質もあがり、夜泣き防止にも効果的です。犬の体調を見ながら楽しくお散歩をしてあげてください。
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