Cute black hovawart puppy portrait in home

 

よく「無駄吠え」という言葉を使いますが、「無駄」だと思っているのは人間だけかもしれません。じつは犬には、常に吠える理由があるのです。しかし、わたしたちの暮らしのなかでは常識的でない、理由がわからない、苦情がきて肩身が狭い、などの理由で「無駄だ」「困った」と思ってしまうのです。

理由があるとは言っても、犬の大きな吠える声は訪問者を怖がらせたり、近所迷惑になったりして、人間同士の関係にもひびが入ってしまう要因になるかもしれません。では、電話やインターホンに過剰反応して吠えてしまう犬には、どのようなしつけをしたらいいのでしょう?

インターホンに反応する無駄吠え

なぜインターホンが鳴ると吠えるのか

「ピンポーン」と鳴るだけで、さっきまでおだやかに寝ていた愛犬が、突然起き出してワンワン!そんな経験、ありませんか?犬がインターホンに吠えるのには、理由があります。

  • 「飼い主を守らなくては!」という使命感
  • 「部外者を追い払わなくては!」という責任感

想像してみてください。もともと犬は、集団で生活する動物。グループ外の存在は、テリトリーをおびやかす者として、排除しなくてはならない、と本能に刻み込まれている動物です。自分にとって知らない人=敵が、大きな音をピンポーンと鳴らしてやってくるのです。しかも、今まで何度もピンポーンという敵の来襲を経験して、

「あの音が鳴ると他人が来る」

→「ご主人様が戦いに行く」

→「それを応援するように吠える」

→「すると敵が帰って行く」

という風に、吠えれば敵がいなくなる、というパターンを知ってしまっているのです。飼い主さんにとっては、用事が済んだから帰っただけの来客が、犬にとっては部外者を追い払ってエラい、褒めて!と思うような行動になっているのかもしれませんね。

インターホンに慣れてもらうには?

では、お客さんが来たときに静かにしてもらうにはどうしたらよいのでしょうか。まずは、インターホンの音を飼い主さんが押して聞かせ、その音がするとおやつをあげるようにします。何度か繰り返し、音→おやつ、というパターンを覚えてもらいます。次に、インターホンの音を聞いても静かにしていられたときだけおやつをあげるようにします。つまり、インターホン=敵の来襲、ではなく、インターホン=静かにしておやつ、の図式を覚えてもらうのです。

電話に反応する無駄吠え

電話の最中におとなしくしてくれない、携帯が鳴ると興奮する、という話もよく聞きます。「着信音のなかの特別なトーンに犬だけが反応してしまう」という説もありますが、インターホンと同じで、着信音が鳴ると、さっきまで遊んでくれていたご主人が、急に相手をしてくれなくなる、と覚えているからかもしれません。ただ電話に出ているだけなのに、犬にとっては、「ご主人を誰か敵にとられた!」という認識になってしまうのです。

インターホンや電話が鳴ったら落ち着いて

電話に出るとき、インターホンが鳴って玄関に向かうとき、もしかして飼い主さんが急いで小走りになっていませんか? すると犬は「ご主人様になにか大変なことが起こった!」と誤解してしまう可能性があります。私たちにとっては困った無駄吠えだと思ってしまいますが、犬にとってはご主人様の一大事を、なんとかしようという使命感に燃えているのかもしれません。

音を覚えてもらって「怖くないよ」と教えてあげたり、音に対して飼い主がゆっくりと落ち着いた行動をとったりすることで、「これは敵じゃないよ」と教えてあげることが一番大事なポイントですね。

 

愛犬に無駄吠えをやめてもらうには

アイペット獣医師

ワンペディアの運営会社であるアイペットに在籍している獣医師チーム。臨床経験...

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