ガードレールのない道路を歩くときや人とすれ違う時など、リードが伸び切った状態では危険ですよね。そんな時、「ついて」という掛け声ひとつで、飼い主さんの隣をピッタリついて歩いてくれたら、愛犬の安全を確保する事ができます。難易度はやや高いトレーニングではありますが、愛犬の安全を守って楽しくお散歩ができるようになるには、ぜひとも覚えておきたいトレーニングです。

散歩で横を歩く

どうしたら「ついて」を覚えてくれるの?

愛犬がなにに興味を持っているか観察しましょう

犬が散歩をするとき、色々なものに興味を持つと思います。いったい愛犬は散歩中、なにに興味を持っているのでしょう?植込みの匂い?ほかの犬?地面に落ちているティッシュペーパー?散歩をしている人?愛犬は色々なものに興味を持つことと思いますので、まずはじっくり愛犬の様子を観察してみましょう。

関心度が高いおやつやおもちゃを準備します

なにかに興味を持った愛犬は、リードを引っ張って飼い主さんを引きずっていくでしょう。

ではどうすればいいかというと、

あなた自身が、犬が興味を持つそれらの物よりも、もっと魅力的な存在になればいいのです。

そこで活躍するのが「美味しいおやつ」と「大好きなおもちゃ」。お散歩のときに愛犬のお気に入りのおやつとおもちゃを持って散歩に出かけてみましょう。そして愛犬があなたの方を見たときや、あなたを気にしているときに、おやつを与えたり、大好きなおもちゃで遊んであげましょう。

このトレーニングを成功させるポイントは

「大好きなおやつとおもちゃ」を持っていくこと

です。それほど好きでもないおやつやおもちゃだと、植込みの匂いや、ほかの犬の魅力に負けてしまう可能性があります。ですから愛犬が「植込みの匂いを嗅ぐよりも、ほかの犬と挨拶するよりもそのおやつ(おもちゃ)が欲しい!!」とあなたの方を見てくれるぐらい大好きなおやつやおもちゃを持って散歩に行けば、愛犬はあなたに集中して歩いてくれるはずです。まずは、愛犬が大好きなおやつを探す、愛犬と遊んで、おもちゃを大好きにすることから始めてみましょう。

 

「ついて」のトレーニング方法

お散歩の途中で愛犬があなたの方を見た瞬間に「ついて」と言っておやつ

を与えます。最初は中々見てくれないかもしれませんが必ずあなたの方を見るタイミングがありますので、そのタイミングを見逃さないでください。

ついてのトレーニング

次に

犬がこちらを意識していないときに、楽しそうに「ついて」と言って、犬がこちらを向いたらおやつ

を与えます。

 

これにも馴れてきたら、

愛犬がこちらを意識していないときに「ついて」と呼びかけ

ます。今度はこちらを向いたときにスグおやつをあげるのではなく、

愛犬がこちらを見たらおやつを自分の目の横に持っていき、数秒間アイコンタクト

をします。愛犬がちゃんとアイコンタクトできたらおやつを与えてください。

 

アイコンタクトもできるようになったら、

「ついて」と言って30秒ほどの間、愛犬とアイコンタクトしながら歩けるように練習

します。愛犬の気が散るようなものがあってもアイコンタクトを外さないように歩けるよう、練習してみてください。

 

愛犬の気が散りそうな場合、たとえば植込みの匂いを嗅ぎに行きそうになったり、他の犬とすれ違ったりする時に「ついて」と言って、アイコンタクトをしながらその場を通り過ぎます。

愛犬が植え込みの匂いを無視したり、犬とすれ違うことができたらおやつ

を与えます。

 

難易度が高めのトレーニングではありますが、「ついて」を習得すると、車の多い大通りや人ごみの多い危険な場所を安全にお散歩できるようになります。とはいえ、最初から最後までずーっと「ついて」の状態では犬もかわいそうです。お散歩は犬にとってストレス解消にもつながる大切なもの。

危険な場所は「ついて」でお散歩し、安全な公園や裏道などに入ったら、愛犬の好きなように匂いを嗅がせてあげたりして、自由にさせてあげてくださいね。

 

 

「散歩」に関するワンペディア記事

□ 散歩時間の見極め方:犬のお散歩、飼い主が心得ておくべきこととは

□ 喜ぶ散歩:作業的なお散歩はやめて! 愛犬が喜ぶお散歩とは

□ 雨の日の散歩:雨の日の犬のお散歩、どうしてますか?

□ 歩かない犬の散歩:歩かない犬との散歩、どうしたらいいの?

□ シニア犬の散歩:犬はシニアになってもお散歩が必要? 散歩時間の目安は?

 

 

犬の気持ちや、しつけに関するワンペディア記事

<犬の気持ち>

■ しっぽ:犬の“しっぽ”で感情を読み取ろう!

■ しぐさ:行動学の専門家が解説!仕草からわかる犬の気持ち

■ 鼻舐め:犬が鼻をペロペロ舐めるのはなぜ?知っておきたい犬の習性と病気のサインとは?

■ 見つめる:じーっと見つめてくるときの犬の気持ちは?

■ 好き嫌い:愛犬の好きなこと、苦手なこと、きちんと把握できていますか?

■ 他の犬:他の犬に会った時、愛犬はなにを考えているの?

■ 威嚇:犬が威嚇をしてくるのはなぜ?

■ 順位付け:多頭飼いでは犬の順位付けに気をつけて!

■ 転移行動:犬が自分のしっぽを追いかけるのはなぜ? 

■ ストレスサイン:犬のストレスサインとは?どんな行動をするの?

 

<犬のしつけ>

■ 子犬:子犬を迎えたばかりのお家は要注意!そのしつけ、本当に大丈夫?

■ アイコンタクト:全てのしつけに必要!愛犬とのアイコンタクト

■ おすわり:ドッグトレーナーが解説!「おすわり」の教え方

■ 伏せ:犬の「伏せ」に隠された大切な役割と教え方

■ 待て:犬のしつけ「待て」はとっても重要!トレーニングの方法は?

■ おいで:呼んだら来てくれる「おいで」のしつけ

■ 離せ(ちょうだい):愛犬の身を守る、「はなせ」の教え方

■ 拾い食い:拾い食いをさせないためのトレーニング

■ 咬み:噛む犬のしつけ方

■ 無駄吠え:犬の無駄吠えのしつけ方 <原因別に解説>

■ 要求吠え:要求吠えの原因は飼い主が甘やかすこと

■ 飛びつき:犬の飛びつきをなくすためのしつけ

■ クレート:クレートを好きになってもらってお留守番上手に

■ ハウス:犬とのお出かけ前に!ハウストレーニング

■ 留守番:留守番の練習方法

■ 散歩:お散歩中、お行儀よく隣を歩いてもらうために

■ リーダー:怖いボスと頼れるリーダーの違い

■ドッグカフェ:ドッグカフェでいい子にしてもらうためのしつけ

■ 失敗談:みんなのしつけ失敗談。先輩の失敗から学ぼう!

 

 

★「うちの子」の長生きのために、気になるキーワードや、症状や病名で調べることができる、獣医師監修のペットのためのオンライン医療辞典「うちの子おうちの医療事典」をご利用ください。

 

うちの子おうちの医療事典

例えば、下記のような切り口から、さまざまな病気やケガを知ることができます。  健康な毎日を過ごすため、知識を得ておきましょう。

【治療面】■ 再発しやすい ■ 長期の治療が必要 ■治療期間が短い ■ 緊急治療が必要 ■ 入院が必要になることが多い  ■手術での治療が多い ■専門の病院へ紹介されることがある ■生涯つきあっていく可能性あり 

【症状面】■ 初期は無症状が多い ■ 病気の進行が早い

【対象】■ 子犬に多い ■ 高齢犬に多い ■男の子に多い   ■女の子に多い ■ 大型犬に多い ■小型犬に多い 

【季節性】■春・秋にかかりやすい ■夏にかかりやすい

【発生頻度】■ かかりやすい病気 ■めずらしい病気

【移る】 ■ 他の犬にうつる ■ 人にうつる ■猫にうつる

【命への影響度】 ■ 命にかかわるリスクが高い

【費用面】 ■ 生涯かかる治療費が高額 ■手術費用が高額

【予防面】 ■ 予防できる ■ワクチンがある

株式会社プレイボゥ

森山 敏彦

詳細はこちら

関連記事

related article