子犬を飼っていると、突然黄色っぽいような白っぽいような液体を、ウエーッと吐いているのを見て、驚いたことはありませんか?実はこれ、おなかがすきすぎて胃液を吐いているのです。

胃液を吐く理由

特に子犬のときは胃がまだ小さく、食べる量も少ないので、すぐに胃の中が空っぽになってしまいます。長時間胃の中がからっぽになっていると、溶かす食べ物がないまま胃酸がたまっている状態が続いてしまい、吐いてしまうのです。

胃液を吐いたときはどうしたらいいの?

子犬が元気だったら、危険度は高くありません。

最後にごはんをあげてから、長い時間が経過していて、そんなときに黄色っぽい液体を吐いたときは、空腹による嘔吐の可能性が高いです。あまり心配しなくても大丈夫ですが、心配ならかかりつけの獣医さんに相談してみて下さい。

ごはんをあげるときは普通にあげればいいの?

吐いた直後は逆流した胃酸などで食道が弱っているため、そこに食べ物を入れてしまうと、その刺激で再び吐いてしまう可能性があります。空腹が原因で吐いているとしても、ごはんをあげるときは少し時間をおいてからの方がいいでしょう。ドライフードをお湯でふやかしたり、ウェットフードをまぜたりして、消化しやすいようにやわらかくしてから少量ずつあげてみてください。

ただの空腹で吐いているなら気にしなくていいの?

単なる空腹が理由で吐いていたとしても、それがしょっちゅう続いてしまうと、吐くという行為自体が胃や食道に負担をかけてしまいます。その結果、別の病気を発症してしまう可能性もあるので、また胃液を吐いてしまわないように、きちんと対策をとってあげることが大切です。

胃液を吐かないようにするために

ごはんをあげる回数を増やす

空腹時間が長すぎるために胃酸を吐いてしまうわけなので、空腹時間を短くしてあげればいいのです。食事回数を今よりも増やして、こまめに食事をあげるようにしましょう。

ドライフードを混ぜる

ウェットフードは消化がいいため、食べてから短い時間で消化をしてしまいます。比べてドライフードは胃に留まる時間が長いため、胃が空になる時間を短くすることができるのです。もしウェットフードしかあげていないという場合は、ドライフードを混ぜてあげてみてください。

食事と食事の間におやつを与える

食事の間のおやつも効果的です。特にゆっくり時間をかけて食べることができるコングを使うのはオススメです。長時間かけて食べ物が胃に送られるため、胃が空っぽになる時間を短くできることが期待されます。

こんなときは危険

液体を吐いたからと言って油断をするのは禁物です。危険度が低いのは、黄色っぽい液体を吐いていて、しかも空腹時間が長いことが明確になっているときだけです。

 

・最後にごはんをあげてから1~2時間しか経っていないのに液体を吐いた

・吐しゃ物の中に血が混じっている

・吐しゃ物の色が緑色

・吐いた後にグッタリしている

・何度も連続して吐く

 

このような場合は、すぐに病院に連れて行った方がいいでしょう。

また、吐く頻度を把握しておくことも大切です。2週間に1度くらいの頻度で胃液を吐く場合でも、もともと吐きやすい子なのか、全く吐かなかった子が急に吐くようになったのかで、危険度は全く異なります。今まで全く吐かなかった子が、急に吐くようになったのであれば、獣医さんに相談したほうがいいでしょう。

 

犬は比較的に吐きやすい生き物と言われていますが、小さな子犬が「ウゲ~ッ」っとなっているのはかわいそうですよね。飼い主さんの工夫次第で空腹による嘔吐は防げますので、色々試してあげてください!

 

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☞『うちの子おうちの医療事典』で「子犬が注意すべき傷病」を調べる。

低血糖症

水頭症

骨折

回虫症

ジアルジア症

コクシジウム症

ケンネルコフ

犬パルボウイルス感染症

 

☞例えば、下記のような切り口で、さまざまな病気やケガを知ることができます。  健康な毎日を過ごすため、知識を得ておきましょう。

再発しやすい

長期の治療が必要

初期は無症状が多い

命にかかわるリスクが高い

生涯かかる治療費が高額

高齢犬に多い

病気の進行が早い

緊急治療が必要

入院が必要になることが多い

かかりやすい病気

他の犬にうつる

人にうつる

予防できる

子犬に多い

アイペット獣医師

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