ワイマラナーはシルバーグレーの光り輝く短毛を特徴とする、ドイツ原産の大型の狩猟犬です。貴族を思わせる威厳ある容貌とやさしい雰囲気で、テレビCMにも起用されるなど人気が急上昇しています。最近では長毛種も見かけるようになりました。カラーが非常に独特で、屋外では保護色になりやすく姿を見失うこともあるため、「グレー・ゴースト(灰色の幽霊)」などと呼ばれることもあります。
ワイマラナーのパラメーター
ワイマラナーの飼いやすさ
お留守番耐性 | ★★☆☆☆ |
しつけやすさ | ★★☆☆☆ |
必要な運動量 | ★★★★★ |
抜け毛の多さ | ★★★☆☆ |
必要なブラッシング量 | ★☆☆☆☆ |
ワイマラナーの性格
人への人なつっこさ | ★★★☆☆ |
他の犬への友好度 | ★★☆☆☆ |
ワイマラナーの性格
知的で訓練性能が高く、飼い主には忠実・従順であるため、海外では優秀な狩猟犬・番犬として高い評価を受けています。大胆・活発な犬種なので、体力を消費する運動はもちろん、知的な性質から頭を使うゲームなども大好きです。また狩猟犬ならではの攻撃本能があるため、飼い主には一貫性のある毅然とした態度でのトレーニングを心がける必要があるでしょう。
ワイマラナーの歴史とルーツ
19世紀初頭、ドイツ・ヴァイマル地方で、シカやクマなどを含めどんな大きさの野生生物でも狩ることができる「万能なガンドッグ」を目指して改良を重ねられた経緯があります。特に外見上の高貴さと信頼が置ける狩猟犬であることを目的として、フランス原産の猟犬やブラッドハウンド、ジャーマン・ポインターなどが掛け合わされたと推測されていますが、門外不出の犬種として秘密裏に交配が行われたため、詳細ははっきりしていません。鋭い嗅覚をもつため、冷戦時には米国のホワイトサンズミサイル発射場で、ミサイルの破片をかぎ分けるのに用いられたという逸話が残っています。
ワイマラナーを飼うときに気をつけたいこと
ワイマラナーは大胆かつ活発な犬種で、ときにははしゃぎすぎることがあります。そのため、小さな子供がいる家庭にはあまり向かないかもしれません。また、体を動かすこと、飼い主と一緒に生活することが大好きなので、どこかに閉じ込めたりすると、ストレスがたまって破壊的な行動に出てしまう事があります。ちなみに、大型犬の中でも寒さに弱い犬種と言われていますので、寒い夜に屋外に出すことは避けた方が良いでしょう。
ワイマラナーの成長
個体差がありますが、オスは生後半年で10~15kg程度、生後1歳で20~25kg程度となる場合が多く、その後1歳半~2歳くらいまで筋肉がついて大きくなっていきます。体高はオス60~70cm/メス57~65cm、体重はオス30~40kg/メス25~35kg程度が一般的です。
ワイマラナーとお散歩
活発で体を動かすことが大好きなので、たくさんの運動をさせる必要があります。骨格が形成されていない若年期は朝晩30分~1時間程度の散歩を行ない、1歳を過ぎる頃からはただ歩いてリードを引くだけでなく、自転車を使ってランニングをさせたり、ドッグランなどで自由に運動をさせたりするといった環境が必要です。
ワイマラナーの毛のお手入れ
短毛種は非常に短く滑らかな被毛で、手入れに苦労がありません。長毛種の場合はときどきブラッシングをして、むだ毛を取り除いてあげましょう。
ワイマラナーの毛の色
シルバー、ノロジカ色(少し赤みがかった灰色)、マウス・グレーが認められており、日本ではシルバーかノロジカが多く見られます。とにかく光り輝くシルバー・グレーの毛色が非常に印象的です!また、眼の色も「琥珀色」か「青みのある灰色」で特徴的です。
ワイマラナーのからだつき
頑丈な筋肉質の体形で、やや足が長く、大きな垂れ耳をもっています。猟犬として仕事をするとき、長い尻尾が草木にあたってケガをしないように尻尾を1/3程度に切る(断尾する)ことが一般的でしたが、最近では動物愛護の観点から、断尾を実施しないケースが多くなっています。
ワイマラナーと生活する上で気をつけたいこと
まずは充分な運動量を確保してあげられること。雨で外出ができないだけでも、この犬種にとっては大きなストレスとなってしまうようです。また肥満を予防したり、他の犬とふれあうためにも、運動やお散歩の機会は多めにとってあげましょう。他に、暑さ対策としつけの徹底にも気をつけたいところです。それから、ワイマラナーをはじめとする大型犬は、体の大きさの割に心臓や肺の機能が高くないため、小型犬に比べて老化が早く寿命が短いといわれています。できるだけ長生きさせてあげるには、避妊や去勢を済ませておくこと、お散歩や食事の量に注意して肥満を防止することが重要です。
ワイマラナーの気を付けたい病気
深い胸部(deep-chested)をしており、他の犬種に比べて胃捻転になりやすいため、食後の運動は控える事が大切です。食事の回数を何度かに分けて与えることや、水を過剰に摂取させたりしないといった配慮が必要です。また、一頭で生活することが苦手な性質から、留守番中の破壊行動や、しばらく離れていた飼い主さんと再会した際の過剰なよだれといった症状(分離不安症)が表れることがあります。一般的な大型犬種に共通する股関節形成不全にも注意が必要です。
公式データ
JKC分類 |
7G ポインター・セタ― |
AKC分類 |
スポーティング・グループ |
原産国 |
ドイツ |
体高 |
オス59‐70cm メス57‐65cm |
体重 |
オス30‐40kg メス25‐35kg |
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