シベリアン・ハスキーはシベリアのチェルスキー山脈が原産地で、そりを引く犬種として有名です。日本では90年代に爆発的にブームとなり、広く一般にも知られるようになりました。大きな体と精悍な顔つきで狼みたいと怖がられることもしばしばですが、実はとても陽気で人なつっこい性格です。有名人では吹石一恵さん、竹下恵子さんなどが飼われており、所ジョージさんと愛犬のインディーくんはCMでも共演し、シベリアン・ハスキー人気を後押ししました。

シベリアン・ハスキーの性格

陽気で大らか。執着心の無い楽天的な性格です。社会性があり、家族や他のペットとも友好的です。普段は積極的に吠えることもなく、人なつっこいため番犬としては見かけ倒しになることも。動くことが大好きで、機会があれば常にどこかへ散策をしに行こうと構えているところがあります。家に帰れないほど頭が悪いなどと言われることもありますが、そんなことはなく、楽天家ゆえに、ここでも良いな、と居心地の良い所に落ち着いてしまっていることが多いとか。見かけによらず、マイペースでおちゃめな人間らしい可愛らしさがこの犬の魅力です。

シベリアン・ハスキーの歴史とルーツ

進化系統上はスピッツと同系とされます。エスキモー犬の一種で、アラスカン・マラミュートサモエドと近親関係にあります。非常に古い犬種と思われますが、詳しいことは不明です。名前の由来は、シベリアやアラスカを訪れる探検家や商人がエスキモーのことを「ハスキー」と呼んでいたためとも、遠吠えする声がしわがれているためともいわれています。アムンセン探検隊などの極地探検犬にも活用され、犬ぞりレースで優秀な成績を挙げたことでそり犬としての現在の地位を確立しました。

1925年にアラスカのノーム市でジフテリアが大流行した際、悪天候で他の交通機関が使えない中、544kmもの距離を5日間かけて血清を運び、多くの人命を救いました。(この時のリーダー犬バルトの彫像がニューヨークのセントラルパークに建てられています。また、近年この話をモチーフにしたスピルバーグ作品(アニメ映画)も製作されています。)第二次世界大戦中は軍用の人命救助犬としても活躍しました。日本では90年代に少女漫画をきっかけに一大ブームとなり、一時飼育者が激増しました。ブームは落ち着きましたが、今でも北極系の犬種のなかでは最も人気の高い犬種のひとつになっています。シベリアからアラスカに渡った後の歴史を重視して、ジャパンケネルクラブ(JKC)の犬種分類ではアメリカ合衆国を原産としていますが、犬種名どおりに、ロシアを原産とする説もあります。

シベリアン・ハスキーを飼うときに気をつけたいこと

極寒地で長い距離をずっと走ることができるように改良された、タフで活動的な犬種です。シベリアン・ハスキーにとって、ロシアやアラスカと比べると日本は暑く、やや狭い環境と言えます。寒冷な地域で無い限り、夏は冷房のきいた室内で飼育できること、十分な運動量を与えられる環境であることが必要です。付近に仲間を認識できない状態にされると狼のように遠吠えをする行動が見られ、度が過ぎると近所迷惑になる恐れがありますので、孤独やストレスを感じさせないような配慮が必要です。(遠吠えが聞こえた後に相手をしてしまうことは逆効果です。)

大型で力が強いためじゃれ合い程度でも小さな子供や小動物には十分脅威となり得ます。いたずら好きな一面がありますので、ケガなどさせることが無いよう早期にしつけをしておくことが重要です。

 

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シベリアン・ハスキーの成長

大型犬に属し、成犬では体高約50〜60cm、体重約16〜28kgほどになります。寿命は11~13歳位です。特徴的な顔の隈取模様が成長するにつれて変化し、顔の印象が変わっていくのもシベリアン・ハスキーの成長の楽しみの一つです。

シベリアン・ハスキーとお散歩

シベリアン・ハスキーが一番輝いて見えるのは、やはり雪原でそりを引いている姿だと思います。元来活発で冒険心旺盛な犬種ですので、運動不足の状況下に置かれるとストレスによる体調不良、無駄吠え、脱走などの問題行動に繋がります。朝夕1時間以上のジョギングやサイクリングの同伴が最低限の運動量の目安となります。時にはドッグランでリードをはずして思いきり走らせてあげるなどの運動をさせてあげると非常に喜びます。夏季は早朝や夜間など涼しい時間帯を選んであげましょう。

 

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シベリアン・ハスキーの毛のお手入れ

体臭が少なく清潔好きなため、こまめなトリミングは不要です。通常は週に1~2回のブラッシングで済みますが、春・秋の換毛期は抜け毛の量が非常に多くなりますので、熱中症対策・病気予防のためにも毎日のブラッシングで抜け毛を丁寧に取り除いてあげる必要があります。

 

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シベリアン・ハスキーの毛の色

ブラック×ホワイト、グレー×ホワイト、シルバー×ホワイト、ブラウン×ホワイト、チョコレート×ホワイトの他、ホワイトのみという毛色もあり、ホワイトハスキーと呼ばれています。また、一本一本の被毛に濃淡のある色が縞模様になっているカラーはアグーチと呼ばれています。

シベリアン・ハスキーのからだつき

極寒を耐えるのに適した皮下脂肪と柔らかく密集した下毛、まっすぐで滑らかに伸びた上毛の二層構造となっており、がっちりとした体つきをしています。立ち耳、ブラシ尾、アーモンド形の目を持ちます。目の色にも特徴があり、ブルー、ブラウン、左右で色が異なるオッドアイという  個体も見られます。

毛色や目の色、顔の模様によって各個体の印象が全く異なるもの魅力です。

 

シベリアン・ハスキーの気をつけたい病気

シベリアンハスキーのかかりやすい病気について、下線の傷病名をクリックすると、『うちの子おうちの医療事典』の詳しい解説を確認できます。

股関節形成不全

白内障

緑内障

進行性網膜萎縮症

 

比較的病気になりにくい犬種ですが、進行性網膜萎縮症白内障緑内障などの眼球系疾患が多い傾向にあります。また、股関節形成不全などの骨格・関節系の疾患や怪我も見られるため、股関節検査、眼科検査を受診することを心がけましょう。

 

*シベリアンハスキーのかかりやすい病気に関するワンペディア記事はこちらをご覧ください。

犬の白内障の症状や予防法

犬の緑内障

犬の股関節形成不全

 

犬種別病気ガイド』でシベリアンハスキーを調べる

犬は種類や体型、年齢によってかかりやすい病気・ケガが異なります。犬種別病気ガイドでは、犬種ごとのかかりやすい病気や特徴、飼育ポイントなどをご紹介しています。

シベリアン・ハスキーの特徴

シベリアン・ハスキーの飼育のポイント

シベリアン・ハスキーのかかりやすい病気・ケガ

シベリアン・ハスキーの保険金請求事例

 

★「うちの子」の長生きのために、年齢や季節、犬種など、かかりやすい病気や、症状や病名で調べることができる『うちの子おうちの医療事典』をご利用ください。

☞例えば、下記のような切り口で、さまざまな病気やケガを知ることができます。  

再発しやすい

長期の治療が必要

初期は無症状が多い

命にかかわるリスクが高い

生涯かかる治療費が高額

高齢犬に多い

病気の進行が早い

緊急治療が必要

入院が必要になることが多い

かかりやすい病気

他の犬にうつる

人にうつる

予防できる

子犬に多い

アイペット獣医師

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