Dog sitting on sofa

近年、ペットの暮らす場所がおうちの外から室内へ移るとともに、愛犬の健康に気を使う飼い主さんが増え、さらには獣医療が飛躍的に進歩していることで、犬の平均寿命は格段に延びました。ここでは、犬も飼い主さんもできるだけ長く幸せな日々を過ごせるよう、年を取った愛犬のために飼い主さんができることをまとめました。

高齢犬の行動変化

一般的に小型犬・中型犬で7~8歳、大型犬で5~6歳にさしかかると高齢だと言われています。犬も人間と同じように、年をとるにつれ、今まで当たり前にできていた事ができなくなります。

問題行動の増加

トイレの失敗

愛犬が高齢になった時におこる問題行動として多いのが、トイレの失敗です。関節炎などで思うように動けなくなると、トイレまでの距離を歩くことさえ大変になります。さらに年とともに尿の量やトイレの回数が増える場合もあり、間に合わずにトイレ以外で排泄してしまうことが増えるのです。また、夜中に頻繁にトイレに行きたくなって目が覚めるようになり、さらにそれを知らせるために鳴くこともあります。

夜鳴き

高齢になってからの夜鳴きは、トイレを知らせるとき以外でも見られます。体の節々が痛んだり不自由になることで、不安を感じることが多くなります。そういった痛みや不安から夜鳴きをすることもあるので、そんなときは叱ってやめさせようとするのではなく、優しい言葉をかけてあげるようにしましょう。

いいところを伸ばしてあげて

Fotolia_106658013_Subscription_Monthly_M

 

トイレの失敗や夜鳴きなどの行動が、老化によるものであるとがわかったら、「けっして叱っても良くならない」という認識を持ちましょう。もともとできていたことができなくなって、犬は不安な気持ちになっているはず。そこでさらに飼い主さんが叱ってしまうと、もっともっと不安になります。そんな気持ちを紛らわせようとして、夜鳴きが激しくなる場合もあるので、叱ることが逆効果になる可能性もあるのです。こんなときは、愛犬が今もできることを褒めてあげましょう。たとえば、ごはんを元気よく食べれることやきちんとトイレができたことに対して、たくさん褒めてあげて不安を取り除くことによって、老化による問題行動を軽減できることもあるのです。

「老犬ホーム」も上手に活用して

老犬ホームとは、高齢になった愛犬を預かってくれる、介護施設の事を言います。夫婦二人暮らしで共働きのおうちなどであれば、日中愛犬に付き添える人がいないこともあるでしょうし、1人暮らしの飼い主さんが体調を崩したりして、長期間愛犬の介護をすることが難しくなってしまう場合などもあるでしょう。そんなときは老犬ホームがあると非常に便利です。預かってくれる期間は短期間から長期間、さまざまあります。また、施設によっては小型犬・中型件、・大型犬で受け入れ可能な犬種に違いがあるので、利用する場合はしっかり調べてから利用するようにしましょう。利用シーンによって費用は差があります。年間で数十万~数百万円かかる場合もあるようです。

病気に注意が必要

Old brown dog, the dachshund relaxes comfortably on the pillow

 

高齢になると病気にかかりやすくなります。特に高齢犬では以下のような病気を発症しやすくなりますので、気をつけてあげてください。

□ 心臓病

□ 腎臓病

□ 腫瘍(ガン)

□ 歯周病

□ 白内障

□ 子宮蓄膿症

□ 糖尿病

など

実際の体験談

歯周病(ミニチュア・ダックスフンド11歳)〔治療費:87,000円〕

最初はごはんを食べづらそうにしていたのですが、どんどん食べられなくなっていったので、見かねて動物病院に連れて行った結果、歯周病であると診断されました。うちの子はまだ軽度だったそうなのですが、重度になると歯肉だけでなく、その周囲の骨まで炎症や感染が侵食していき、やがて歯が抜け落ちてしまったり、顎がとけてしまったり、さらには細菌が全身にまわる恐ろしい病気だそうです。歯周病が悪化する前に全身麻酔をかけて、歯についた歯石を除去しました。悪化する前だったとはいえ、麻酔事態自体がうちの子の身体に負担をかけるそうなので、小さなときから歯磨きをしていればよかったと思いました。

僧帽弁閉鎖不全症(チワワ11歳)〔治療費:58,000円〕

咳をするようになり、最初は「ただの風邪かな?」と思っていたのですが、年齢も年齢だったので、念のため動物病院に連れていきました。検査をしてもらうと、心臓疾患病の一つである僧帽弁閉鎖不全症という病気であると診断されました。心臓には、血液が逆流しないように弁があるそうなのですが、それがうまく閉じなくなってしまったそうです。ひどいときには入院が必要な病気だそうですが、今回は通院だけで済みました。早めに病院に行ってよかったです。毎日たくさんのお薬を飲み続けなければなりませんが、この子が毎日楽しく過ごせるように、きちんと病気と向き合っていきたいと思います。

 

※上記の診療費例は、ハートのペット保険「アイペット損保」の支払いデータから作成した診療費の参考例となります。

※初診と継続の通院や手術の有無によって、診療費に差が生じます。

※参考:2016年1月~2016年12月支払の保険金請求データ

治療費はきちんと準備して

Fotolia_108574627_Subscription_Monthly_M

 

病気にかかると、どうしてもお金がかかります。特に老犬がかかる病気は慢性化するものも多く、中には生涯治療が必要になる場合もあります。きちんと備えていないと、金銭的な理由から愛犬に最適な治療を受けさせてあげられなくなってしまう可能性もあります。そうすると、犬自身も飼い主さんも非常に苦しい思いをすることになるでしょう。もし、愛犬がその子の寿命で亡くなってしまったとしても、「あのとき最適な治療さえ受けさせてあげていたら」と、飼い主さんが責任を感じてしまうケースもあるようです。そんな想いをしなくてすむように、備えはしっかりしておいたほうがいいですよね。愛犬の治療費のための貯金をしておきましょう。

高齢でも入れるペット保険を上手に活用

いざ保険に加入しようと思っても、ペットの保険にも人間の保険と同じように年齢制限がありますので、あらかじめ調べておいた方がいいでしょう。病気が増える7歳以降は加入できなくなってしまう保険もあれば、12歳11ヶ月まで入れるペット保険もあります。

‘12歳でも入れる保険についてはコチラから’

 

飼い主さんの健康への意識と医療の進歩によって、犬の平均寿命は確実に延びています。大切な愛犬に、元気で長生きしてもらうためにも、日ごろから気をつけられるところは十分に気をつけてあげたいですね。

アイペット獣医師

詳細はこちら

関連記事

related article