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愛犬のためのノミ・ダニ予防、みなさんはどのようにしていますか?

きっちり定期的に予防をしている方もいれば、トリミングサロンやペットホテルに預ける前にだけ予防をしている方もいるかもしれませんね。「きちんとシャンプーしてるし、うちの子にはいない」という考えから、一切予防をしていないという方もいるかもしれません。ノミ・ダニ予防には色々な考えがあると思いますが、実際のところ、どうしたらいいのでしょうか?

ここではノミとダニの生態系から、正しい対処法について解説します。

 

ノミやダニはこうやって生きている!

ノミやダニは生きた動物に寄生することで生活をしています。ヒトや犬、猫などの宿主に飛び移り、宿主の血液や皮脂などを食べて生きているのです。

実はノミやダニには様々な種類があり、種類によって好みが異なります。カーペットやベッドにつく「イエダニ」や、猫の耳を好む「ミミダニ」など、そのダニによって好きな宿主と好きな寄生場所があります。ここでは犬を好んで宿主に選ぶ、ノミとダニについてご紹介しましょう。

ヒゼンダニ(疥癬

ヒゼンダニ

 

犬穿孔ヒゼンダニは、肉眼で確認できないほど小さなダニで、犬の血液が大好き。この小さなダニが犬に寄生すると、犬の皮膚の中にトンネルを作ります。そして犬の皮膚の上でどんどん繁殖を繰り返し、大量のダニが皮膚の上やトンネルの中を這い回るのです。

激しい痒みがあるので症状はわかりやすいのですが、もし放置してしまうと、皮膚がボロボロになってしまい、犬の状態によっては、衰弱により死に至る場合もある、恐ろしいダニなのです。

尚、このヒゼンダニは人にも移り、犬と同じように強烈な痒みをもたらします。もしも愛犬にこのダニがついていることがわかった場合には、徹底的な掃除が必要となります。さらに詳しくは「うちの子おうちの医療事典」~疥癬~をご確認ください。

 

マダニ

マダニは肉眼で確認することができる大きなダニで、猫や犬の血液が大好物。森や近所の草むらなどに潜んで、犬や猫が近づいてくると飛び移ります。血を吸って500円玉くらいのサイズに巨大化するものもいて、飼い主さんが見ればすぐに気付けることもあります。

(※苦手な方向けにイラスト化しましたが、興味がある方はイラストをクリックすると写真に飛びます。)マダニ

マダニは絶対に自力で取ってはダメ!!

 

マダニには恐ろしいウイルスが潜んでいる場合も・・・ピンセットでつまめば取れそうに見えるかもしれませんが、マダニは皮膚の奥深くまで噛み付いているため、ちょっとやそっとの力では取れません。そして、頭を皮膚の中に突っ込む形で噛みついているので、無理に引っ張ってしまうと胴がちぎれて、頭部はずっと犬の体内に残ることになってしまうのです。

頭を突っ込んでるマダニ

 

また、マダニの恐ろしさは大きさだけではありません。体内にウイルスや細菌などを持っていて、それが人間に感染する場合があります。たとえば、発熱や頭痛を伴い、体に赤い発疹ができる日本紅斑熱や、発熱や嘔吐などの症状が見られ死に至る可能性もある重症熱性血小板減少症候群、脳神経に影響が出る場合があるライム病などはまさに代表例です。

もしも愛犬がマダニに寄生されていたら、すぐに動物病院へ連れて行き相談しましょう。

 

ニキビダニ

ニキビダニ(毛包虫症)は、他のダニとは少し異なります。犬の体に住み着いていても、すぐにかゆみなどの症状が現れるわけではありません。犬が健康なときは、免疫(からだを守る仕組み)の働きによって、ニキビダニが増えすぎないよう押さえ込まれています。しかし、犬が弱ったときを見計らって過剰に増殖し、痒みや脱毛などの症状を引き起します。

 

ノミ

ノミは1~2mm程度の小さな昆虫で、縁側の下や花壇、犬の寝床など、暗くてジメジメした場所に潜んでいます。好物は犬や猫の血ですが、人間の血を吸うこともあります。犬や猫の皮膚の上で産卵し、幼虫がサナギになって成虫になるのですが、繁殖力が非常に高い生き物です。たとえば、ノミに寄生されている子猫を拾ってお部屋に連れ込んだとすると、1~2日で部屋中がノミだらけになってしまうほどの繁殖力を誇ります。

 

絶対につぶさないで!

ノミの大きさは肉眼でもギリギリ確認できる大きさなので、愛犬のからだにノミがいたら飼い主さんも気付くかもしれません。ただし、ノミを見つけても絶対につぶさないでください。メスであればおなかに大量の卵をかかえているからです。つぶすと同時に卵が飛び散り、より一層増殖を加速させてしまいます。もしノミを見つけたら、必ずかかりつけの獣医さんに相談するようにしましょう。

 

ノミに寄生されたら・・・

ノミは犬の血を吸って成長します。大量に寄生されることで貧血を起こす場合もあるので、注意が必要です。また、ノミに寄生されることでアレルギー反応を示す場合もありますし、ノミが持っている寄生虫や細菌に感染してしまうこともあります。

ノミを取るためのグッズとして、ノミとりぐし等も販売されていますが、完全にノミを取り除くには駆除薬が有効です。動物病院でノミの駆除薬をもらうことができるので、ノミが見つかったら早めに病院に連れて行ってあげましょう。

 

ノミ・ダニの治療法は?

上記でお伝えしましたが、自分で取ろうとしたり、つぶしたりすると症状が悪化する場合がありますので、必ず動物病院で治療してもらいましょう。動物病院ではノミ・ダニを駆除する駆虫剤を処方してくれます。皮膚に直接垂らす薬もありますし、内服薬を使う場合もあります。

使用方法をよく確認して、指示されたとおりに使ってください。

 

ノミ・ダニの予防方法

ノミとダニは一度寄生されるとやっかいなので、予防がとっても大切です。どのように予防をしたらいいのでしょうか?

ノミ・ダニをよせつけない環境作り

お部屋の空気の入れ替えや、温度や湿度の調整、また、愛犬がよくいる場所は掃除機をこまめにかけるなどして、清潔な環境を保ちましょう。特に家具の隙間や絨毯などは毎日掃除するといいと思います。ノミ・ダニは熱に弱いので、愛犬のベッドやお気に入りのクッションなどはお湯で洗うか、乾燥機にかけてあげるとよいでしょう。

シャンプーやブラッシングなど日々のお手入れ

月に1~2度のシャンプーと、こまめにブラッシングをしてあげることはオススメです。清潔さを保つこともできますし、愛犬の体に直接触れることで、ノミやダニに刺されていないか、皮膚や体調に異常がないかを確認することもできます。

予防薬を使う

動物病院では、ノミ・ダニ予防の薬を処方してくれます。ただし、ノミ・ダニの予防薬は、稀に嘔吐や食欲不振などの副作用をもたらす場合があります。ノミ・ダニによるリスクと副作用のリスクを踏まえ、どの薬をいつ使うべきかは、かかりつけの獣医さんに相談しながら決めるといいでしょう。

 

 

ノミやダニについて詳しく知ると、その恐ろしさがわかりますよね。愛犬の健康を守るためにも、正しい知識で予防に取り組んであげてください。

 

 

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例えば、下記のような切り口から、さまざまな病気やケガを知ることができます。  健康な毎日を過ごすため、知識を得ておきましょう。

 

【治療面】■ 再発しやすい ■ 長期の治療が必要 ■治療期間が短い ■ 緊急治療が必要 ■ 入院が必要になることが多い  ■手術での治療が多い ■専門の病院へ紹介されることがある ■生涯つきあっていく可能性あり

【症状】■ 初期は無症状が多い ■ 病気の進行が早い

【対象】■ 子犬に多い ■ 高齢犬に多い ■男の子に多い   ■女の子に多い ■ 大型犬に多い ■小型犬に多い

【季節性】■春・秋にかかりやすい ■夏にかかりやすい

【発生頻度】■ かかりやすい病気 ■めずらしい病気

【うつりやすさ】 ■ 他の犬にうつる ■ 人にうつる ■猫にうつる

【命への影響度】 ■ 命にかかわるリスクが高い

【費用面】 ■ 生涯かかる治療費が高額 ■手術費用が高額

【予防面】 ■ 予防できる ■ワクチンがある

 

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アイペット獣医師

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