「101匹わんちゃん」でおなじみのダルメシアン。抜群のスタイルに白地に黒の水玉模様が美しいダルメシアンは世界中で最も有名な犬種のひとつといってもよいでしょう。有名ではあるけれど、その特徴やルーツについては知らないという人が多いのではないでしょうか。そんな謎に包まれているダルメシアンの魅力を紹介します。
ダルメシアンのパラメーター
ダルメシアンの飼いやすさ
お留守番耐性 | ★★★☆☆ |
しつけやすさ | ★★★☆☆ |
必要な運動量 | ★★★★☆ |
抜け毛の多さ | ★★★★☆ |
必要なブラッシング量 | ★★★☆☆ |
ダルメシアンの性格
人への人なつっこさ | ★★★★☆ |
他の犬への友好度 | ★★★☆☆ |
ダルメシアンの性格
疲れ知らずの体力を持ち、とても愛情深いダルメシアン。遊ぶ事が大好きで飼い主にもよくなつきますが、初対面の人や犬には警戒することがあります。少し独占欲が強いところもあり、仲良く遊んでいたかと思うとオモチャを取られたことで喧嘩になってしまうこともあります。それだけ大切な人や物への愛情が深いともいえます。メスは出産経験がないにも関わらず、想像妊娠をして安心できる場所に子犬の変わりとなるオモチャやガムなどを運んで懸命に世話を焼き、なかにはお乳が出る場合もある位、母性愛に溢れています。オスは基本的に甘えん坊ですが、他のオス犬に対しては攻撃的になる事もあるので注意が必要です。
ダルメシアンの歴史とルーツ
ダルメシアンの原産国はクロアチア(旧ユーゴスラビア)の「ダルマティア地方」で犬種名のダルメシアンもこの地名が由来だといわれていますが、確かな証拠はありません。古代のエジプトやギリシャでダルメシアンに似た水玉模様の芸術品が発見されていることから、ギリシャが原産ではないかという説もあります。歴史が長い割にはその役割や国が定かではない理由の一つにジプシーが関わっているようです。移動民族であるジプシーと旅をしていたことから、発祥が不明のままとなっています。その為、一定の役割をこなせるというよりは軍用犬、番犬、猟犬伴走犬など用途に合わせて役割をこなせる便利な犬として、繁殖されたと考えられています。ビクトリア朝時代のイギリスでは四輪馬車の伴走犬として重宝されました。ダルメシアンは馬を誘導し伴走する事を自然に把握する能力を遺伝的に受け継いでいるという証拠がいくつか存在しています。アメリカでは馬が引いていた消防車の伴走犬として活躍し、現在でも消防署のマスコット犬として扱われています。
ダルメシアンを飼うときに気をつけたいこと
ダルメシアンは耐久力に富み、活発で長距離を走る為に生まれてきたような犬種です。その為、毎日の運動は欠かせません。遊ぶことが好きなので広い安全な場所でのボール遊びや追いかけっこなどもストレス発散には良いでしょう。またエネルギッシュに遊ぶので、小さな子供がいる家庭では注意が必要です。初対面の人や犬に警戒する一面もあるので、ドッグランなどでは子犬の頃から慣れさせ、社交性を身につけることが大切です。大型犬ですが、屋内の飼育は可能です。むしろ寒さには弱いので、温度管理ができる環境でない場合は屋外での飼育は難しいかもしれません。
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ダルメシアンは遺伝的に聴覚障害(難聴)になりやすい犬種です。まれに生まれつき聴覚障害を持っている子犬もいます。その場合、聞こえていない事を理解したうえでしつけをしてあげる必要があります。ダルメシアンは家族への愛情が深いのでしつけはそんなに難しくありませんが、叱る時は「短く一言で」を心がけてください。飼い主の表情や態度をよく見ているので、叱りすぎてしまうと卑屈になり、言う事を聞かなくなる場合もあります。ダルメシアンはとにかく飼い主と楽しく居られることに幸せを感じる犬種です。適度な運動と一緒に遊んであげることがストレス発散になります。また、要求したいことや警戒する事に関して吠えて訴えようとするところがあるので、子犬の頃から無駄吠えをしない様にしっかりとしたしつけが必要です。
無駄吠えのしつけ方は☞「犬の無駄吠えのしつけ方 <原因別に解説>」
ダルメシアンの成長
ダルメシアンは筋肉質でバランスの良い体型をした大型犬です。目安として体高はオスで48-61cm、メスで48-59cm、体重はオスが20ー30kg、メスは18-29kgです。(JKC公式データと異なりますのでご注意ください)
ダルメシアンとお散歩
毎日のお散歩は不可欠です。朝晩各1時間以上の長いお散歩が理想的です。かなりの持久力があるのでジョギングしながらのお散歩や、広く安全な場所で自転車での引き運動も良いでしょう。遊ぶことも大好きなので、アジリティなどの競技にも向いています。このことからも運動が大好きで活発な人には最高のパートナーとなるでしょう。
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ダルメシアンの毛のお手入れ
ダルメシアンの美しい水玉模様も魅力のひとつですが、一度ダルメシアンを撫ででみると永遠に触っていたいと思わせるほど、柔らかなビロードの様な手触りも魅力のひとつです。短毛種の中で、この手触りはダルメシアンにしかない特徴です。この被毛を保つためには最低限のブラッシングで十分です、週に1~2回程度時々抜け毛を除いてあげてください。皮膚が弱い分類の犬種ですので、ブラッシングの時にこまめにチェックする事が大切です。
ブラッシングの方法は☞「獣医師が解説!犬の正しいブラッシング」
ダルメシアンの毛の色
ダルメシアンは真っ白で生まれ、成長と共に水玉模様がはっきりと出てきます。兄弟でも全く同じ場所にスポット(水玉模様)が入るということはなく、スポットの入り方でそれぞれの個性が出るのも楽しい犬種です。地色はピュア・ホワイトで、ブラックかブラウンのスポットが入ります。
ダルメシアンのからだつき
筋肉質でバランスの良い体型で均整がとれています。大型犬になりますが、重々しい感じではありません。
ダルメシアンの気を付けたい病気
尿路結石
聴覚障害
てんかん
皮膚疾患(アレルギー性が多い)
ダルメシアンは他の犬種に比べ酵素が少なく、尿酸を分解する能力に欠けています。その為、尿路結石になりやすいのです。尿路結石・皮膚疾患は遺伝的な病気だと考えていただき、定期的な健康診断を受け悪化させないように気をつけましょう。てんかんは、頻繁に発作が起きると心臓への負担もかかわる恐ろしい病気です。かかりつけの獣医師と相談しながら、適切に対処していくことが大切です。
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ダルメシアンのかかりやすい病気・ケガ
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前十字靭帯断裂
皮膚炎
尿石症
公式データ
JKC分類 |
6G 嗅覚ハウンド |
AKC分類 |
ノンスポーティング・グループ |
原産国 |
クロアチア |
体高 |
オス56-61cm メス54-59cm(JKC) |
体重 |
オス27-32kg メス24-29kg(JKC) |
アイペット獣医師
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