愛犬と暮らす延長には、必ず最期まで面倒をみるという責任があります。そして、大変悲しいことではありますが、お別れしなくてはならない日が必ずやってきます。

病院で亡くなるのではなく、ご自宅で看取る場合には、どのような準備が必要なのでしょうか。今回は、愛犬とのお別れのあと、火葬や埋葬、葬儀の前にできることをまとめました。

亡くなってしまうと…

ご遺体は、そのままにしておくと、とくに小さな犬の場合はすぐに、大型犬でも2〜3時間後くらいから体の硬直がはじまります。そのままにしておくと、棺に納まらなくなってしまうことがあります。

まずは、前足、後ろ足をそっと胴体に近づけて、折り曲げてあげましょう。無理矢理に曲げる必要はありません。リラックスした体の形にしてあげましょう。

体をきれいにしてあげましょう

まず、ペットシートやビニールシートの上に寝かせ、目や口を閉じてあげます。体全体をよくしぼったタオルやウェットティッシュなどで拭き、毛並みを整えます。必要に応じて、軽くブラッシングをしてあげても。

口や鼻、お尻などは、亡くなったあとに体液や血液で汚れることもありますので、丁寧に拭いてあげます。しばらくガーゼをあてておくのもよいですね。口のなかには、必要があればガーゼを小さくたたんで入れてあげてもよいでしょう。

安置してあげましょう

体をきれいにしてあげたあとは、やさしく安置します。犬用のケージや体がすっぽり入る段ボール箱などに、ペットシートやビニールシートを敷きます。その上にタオルや、お気に入りのお布団、座布団などを入れ、安置します。上には薄手のタオルやブランケットなどをかけてあげましょう。

体を冷やします

とくに夏場には、ご遺体の傷みが早くすすみます。水分の多いところに安置すると、傷みがさらに早くすすんでしまうので、濡らさないよう気をつけます。

体を冷やすために、保冷剤をタオルなどに包み、首の下やお腹のあたりに置いておきましょう。長時間の保存が必要な場合にはドライアイスを用意し、直接ご遺体につかないようにして配置します。

悲しみのなかでもしてあげたいこと

亡くなったばかりは、そのショックで何も手につかないこともあるでしょう。しかし、ご遺体を傷めてしまうのもかわいそう。体を冷やすところまでできたら、そのあとはゆっくり落ち着くまでお別れしてあげましょう。

水分がそれほど多くないお花なら、そっとケージや段ボールに入れてあげてもよいでしょう。愛用のおもちゃやリードなどを一緒においてあげるのもよいかもしれませんね。生前元気だったときの写真を飾ったり、大好きだったごはんを用意したりして、一晩しっかりとお別れができるとよいですね。

 

 

「シニア犬」に関する獣医師監修記事

うちの子の長生きのためにシニアへの備えに役立つワンペディアの獣医師監修記事をご一読ください。

□ シニアの捉え方:犬は何歳から「シニア」なの?

□ シニア犬の健康チェック:シニア犬の病気を早期発見するために!観察ポイントと健康チェック法を紹介

□ 老化のサイン:犬の老化のサインとは?

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□ シニア犬の食事:シニア犬の食事で気をつけることは?どんなフードを選べばいい?

□ シニア犬のトイレ:シニア犬のトイレで気をつけることは? 寝たきりになったらどうすればいい?

□ シニア犬の睡眠:シニア犬にとって快適な睡眠とは?寝床はどうしたらいいの

□ シニア犬のかかりやすい病気:シニア犬がかかりやすい病気とは? 早期発見するためには?

 

 

★「うちの子」の長生きのために、気になるキーワードや、症状や病名で調べることができる、獣医師監修のペットのためのオンライン医療辞典「うちの子おうちの医療事典」をご利用ください。

 

例えば、下記のような切り口から、さまざまな病気やケガを知ることができます。  健康な毎日を過ごすため、知識を得ておきましょう。

 

【治療面】■ 再発しやすい ■ 長期の治療が必要 ■治療期間が短い ■ 緊急治療が必要 ■ 入院が必要になることが多い  ■手術での治療が多い ■専門の病院へ紹介されることがある ■生涯つきあっていく可能性あり

【症状面】■ 初期は無症状が多い ■ 病気の進行が早い

【対象】■ 子犬に多い ■ 高齢犬に多い 男の子に多い   ■女の子に多い ■ 大型犬に多い ■小型犬に多い

【季節性】■春・秋にかかりやすい ■夏にかかりやすい

【発生頻度】■ かかりやすい病気 ■めずらしい病気

【うつりやすさ】 ■ 他の犬にうつる ■ 人にうつる ■猫にうつる

【命への影響度】 ■ 命にかかわるリスクが高い

【費用面】 ■ 生涯かかる治療費が高額 ■手術費用が高額

【予防面】 ■ 予防できる ■ワクチンがある

 

★「うちの子おうちの医療事典」でシニア犬のかかりやすい病気を調べてみましょう

□ 高齢犬に多い病気

□ 白内障

□ 緑内障

□ 椎間板ヘルニア

□ 変形性脊椎症

□ 膵炎

□ 気管虚脱

□ ニキビダニ症

□ 糖尿病

□ クッシング症候群

アイペット獣医師

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