体調の変化に左右されるとも言われる愛犬の毛並み。いつもツヤツヤに輝く状態にしてあげるにはどうすればいいのでしょうか?実は飼い主さんのちょっとした心遣いで、毛並みや毛ツヤはぐんと良くなります。ここでは、愛犬の毛並みを美しく保つために、飼い主さんができるお手入れについてご紹介します。
毛並みは皮膚の状態で変わる!
犬の毛並みは皮膚の状態に左右されます。犬でも人でも、皮膚は複数の層が重なってできていて、その層のうち、一番外側の部分を表皮と言います。犬の表皮は人と比べると1/5程度の厚みしかなく、皮膚だけで水分保持することが難しいため、全身を毛で覆い皮膚の乾燥を防いでいると言われています。
そして犬の被毛はこの表皮から作られているため、表皮の状態が悪くなれば自ずと毛並みも悪くなってしまいます。つまり、皮膚を丈夫に健康に保てるかが毛並みの良し悪しを決めると言っても過言ではないのです。
皮膚が不健康になってしまう原因と対処法
フード
犬の健康維持に欠かせない栄養素の中にたんぱく質がありますが、このたんぱく質が皮膚や被毛を作っています。数あるフードの中にはたんぱく質の含有量が少ないものもあるので、良質なたんぱく質が入っているフードを選びましょう。また、ビタミンやミネラル、脂肪酸などの栄養素が不足すると、内臓の働きが悪くなり結果的に皮膚にも悪影響なので、どの栄養素もまんべんなく入ったフードを選んであげて下さい。毎日同じように見える愛犬の体ですが、日々食べたごはんの栄養によって細胞が生まれ変わっています。フードは質がいいものを与えてあげましょう。
ノミやダニなどの寄生虫
ノミやダニが犬の皮膚に寄生すると、痒くなってかきむしったり、皮膚が炎症をおこしたりして、大量のフケなどが発生します。こういった寄生虫が皮膚についてしまうと、被毛を作るもとになっている皮膚の状態が悪くなるため、毛並みも悪くなってしまうのです。普段からノミダニ予防はきちんとした上で、ちょっとした皮膚の異変にも早く気付くことができるよう、日ごろからまめにスキンシップを取るようにしましょう。フケが出ていたり、炎症が起こっていたりしたら、早めにかかりつけの獣医さんに相談してくださいね。
ストレス
人と同じで、犬も強いストレスがかかると自律神経が乱れ、皮膚の状態が悪くなります。そして毛並みも悪くなってしまうのです。強いストレスがある状態にさらされているとなると、毛並みや毛ツヤの問題以上に、愛犬がかわいそうですよね。犬がストレスを感じたとき、発信するシグナルは色々なものがあります。
犬の行動や様子から、ささやかなストレスサインに早めに気付いてあげることが大切です。
*愛犬の示すストレスサインについては『犬のストレスサインとは?どんな行動をするの?【獣医師が解説】』をご覧下さい。
その他、愛犬の毛並み・毛ツヤをよくするお手入れ
ブラッシング
人間の髪の毛に頭皮マッサージが効くと言われているのと同じで、ワンちゃんの毛並みケアには皮膚のマッサージが効果的。ブラッシングは、被毛のもつれや汚れを取り除くだけでなく、皮膚の血液循環を改善して太く艶やかな毛を育ててくれます。ただし、やり過ぎると皮膚を傷つけてしまうので、毛先が丸いものや豚毛などを使ってやさしく丁寧にブラッシングをしてあげましょう。
定期的なシャンプー
お散歩中や日々の生活の中でついた汚れを定期的に落としてあげることも効果的です。ただし、犬は適度な皮脂を出すことで皮膚や被毛に膜を張り、乾燥から守っているので、頻繁なシャンプーは逆効果。個体差はありますが、月に1~2回の頻度でお風呂に入れてあげましょう。
人の皮膚が弱酸性なのに対して犬の皮膚はアルカリ性なので、必ず犬専用のシャンプーを使ってください。人間の髪の毛同様、犬もシャンプー剤によって、被毛のツヤは大きく変化します。その子にあったシャンプー剤を選んであげてください。どのシャンプーを選べばいいかわからなくなったら、トリミングサロンに聞いてみてもいいでしょう。
*愛犬が喜ぶシャンプー方法は『愛犬がシャンプー好きに!正しい頻度と洗い方【獣医師が解説】』をご覧下さい。
キレイな被毛は、愛犬の可愛さを際立たせるだけでなく、健康な証拠でもあります。もし、急に毛並みや毛ツヤが悪くなった場合は、なにかしらの病気が疑われます。そうなった場合は早めにかかりつけの動物病院に連れて行ってあげてくださいね。
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お世話をしながら気付いた事から病気を調べる
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例えば、下記のような状態から、
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