寒い冬は、人間と同じようにワンちゃんにとっても体調を崩しやすい季節です。ここでは、アイペット損保の保険金請求データを参考に、冬に気をつけたい犬の病気について解説します。
泌尿器の病気
寒くなると飲水量が減り、膀胱炎・尿路感染症・尿路結石などの泌尿器の病気を起こしやすくなります。排尿の回数が増える（頻尿）、尿に血が混ざる（血尿）、尿が出にくい、などの症状がみられた場合は、早めに動物病院を受診しましょう。 泌尿器の病気を予防するために、
犬がいつでも自由にお水を飲めるように、新鮮なお水をたっぷり用意
しておきましょう。 また、排尿を我慢してしまうと膀胱炎になるリスクが高まります。そのため、
室内で排泄をする子はトイレをいつも清潔な状態
に、
普段外で排泄をする子は室内でも排泄ができるようトレーニングをしたり、こまめに散歩に行ってあげる
ようにしましょう。 尿路結石はフードの影響を大きく受けるので、その子に合った適切なフードを与えるようにしましょう。 特に、これまでに泌尿器の病気にかかったことのある犬では再発を起こしやすい季節なので、飲水量や尿の様子をこまめにチェックするようにしましょう。
呼吸器の病気
気温が下がり空気が乾燥する冬は、呼吸器のトラブルも起こしやすい季節です。 冷たい空気を吸い込んだり、空気全体が乾燥していると、鼻や喉の粘膜が刺激を受け、咳やくしゃみが出やすくなります。また、粘膜のバリア機能の低下により、細菌やウイルスにも感染しやすくなります。 特に免疫力が十分でない子犬やシニア犬では、これらの症状が続いたり悪化することで、体力を消耗してしまったり、食欲が低下してしまう場合があるので注意が必要です。
犬が生活する室内の温度や湿度を適切に保つようにしましょう。
また、激しい咳などの呼吸器症状を呈す病気の中には、
ワクチン接種によって予防できる感染症もあるので、適切なタイミングでのワクチン接種も重要
となります。
関節の病気
寒くなると犬も運動不足になりがちです。運動が不足すると、関節や筋肉の血流が悪くなったり、筋肉量が低下します。
このような状態で急に運動をすると、関節炎などを起こすリスクが高まります。
外での散歩や運動の前には、室内で少し体を温めたり、軽く体を動かしたりしてから外に出る
ようにしましょう。 また、歩くのを嫌がったり、体を触ると痛がったり、足を引きずっていたりする場合には、極力運動は控え、早めに動物病院を受診しましょう。
肥満
冬は寒さから身を守るために脂肪を蓄えやすく、運動不足にもなりやすいことから、肥満になりやすい時期です。肥満は関節や心臓に負担をかけたり、糖尿病などの病気を引き起こす原因にもなります。 適切な食事内容・量・回数を心がけ、適度な運動をするとともに、
月に１回を目安に体重測定をすること
も肥満の予防につながります。 
これらの病気のほかにも、寒い冬は何かと体調不良を起こしやすい季節です。 愛犬の健康を守るためには、室内の温度や湿度を適切に調節し、冷えすぎや乾燥を防いであげると良いでしょう。
また、定期的な検診を受けたり、気になる症状が見られた場合には早めに動物病院で相談することで、病気の早期発見につながります。
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