愛する犬が亡くなってしまったら…。そんなことは考えたくないですが、お別れは必ず訪れるものです。今まで幸せな時間をたくさんくれた犬がちゃんと虹の橋にたどり着けるように、亡くなった犬の供養の仕方について解説します。

 

自宅で最期のときを過ごし、旅立つサインを見逃さない

 

病気や手術で入院したまま亡くなる場合もありますが、できれば最期は住み慣れた家で飼い主さんの温もりを感じながら旅立たせてあげたいものです。いつも寝ているベッドで大好きな家族に囲まれることで、不安を感じず、安らかな気持ちになれるでしょう。

 

旅立ちが近くなると犬の状態にもよりますが、意識がだんだん薄れていき、飼い主さんの呼びかけに反応しなくなります。ハアハアと最初は荒い息をしていたのが、だんだん静かな呼吸になってきたらお別れの合図かもしれません。「今までありがとう」と優しく声をかけて見守ってあげましょう。

 

 

旅立ちの準備にあたって、飼い主さんがしてあげられることとは?

 

体をきれいに拭いてあげる

犬も亡くなった後に死後硬直が始まります。その前にまぶたや口を閉じ、体を清めてあげます。まだ体液や分泌物が出てくるかもしれないので、鼻、耳、口、お尻周りなどを濡らしたタオルやドライシャンプーなどできれいに拭き取ってあげましょう。ペットシートを敷き、その上にタオルや毛布などを敷いて遺体を寝かせ、体にタオルなどをかけてあげてください。

 

涼しい場所に安置する

遺体の腐敗を防ぐために直射日光が当たらない涼しい場所を選び、保冷剤をタオルなどでくるんでお腹や首の周りに入れて冷やします。特に夏場はエアコンなどをつけ、部屋全体が低い温度を保てるようにしましょう。

見送るまでの間、大好きだったおやつやフード、おもちゃなどをお供えしてあげるといいですね。

 

 

埋葬はどんな方法があるの?死後の手続きとは?

 

ペット霊園に依頼する

この方法がもっともスタンダードな埋葬法です。ペット専用の霊園の場合、個別火葬と他のご遺体と一緒に火葬をする合同火葬があります。どちらかを選び電話で連絡をとり、日程を調整します。火葬後は霊園に納骨し、命日などにお参りすることもできます。かかりつけの動物の病院で紹介してもらうことも可能なので、どこに依頼すれば良いか迷ったら相談してみましょう。

 

自治体に依頼する

自治体に連絡をして遺体を引き取ってもらう方法です(有料)。この場合、焼却炉の横にペット用の焼却炉があり、そこで火葬されるようです(自治体によって異なります)。骨は自宅には戻されません。

 

自宅の庭に埋葬する

自己所有地であれば庭に埋葬しても法律に抵触することはありません。できれば火葬してから骨を埋めるのがベターですが、遺体を埋葬する場合はできるだけ深く堀り(最低でも1m以上)、タオルなど木綿や綿など100%自然素材のものに包むなど注意が必要です。

 

埋葬が終わったら、畜犬登録をしたときと同様、役所に死亡届を提出します。これは犬を飼っている人の義務ですが、亡くなってすぐに手続きをするのは精神的にも辛いものです。しばらく経って気持ちが落ち着いてきたら、手続きを行いましょう。

 

##まとめ

家族の一員として一緒に過ごしてきた犬の最期を見るのは、辛く悲しい以外の何ものでもありません。でも、愛する犬だからこそきちんと最期まで看取り、今までの感謝の気持ちを伝えてあげましょう。

 

★うちの子の長生きのために、気になる病気について簡単に調べることができる、「うちの子おうちの医療事典」もご活用ください。

 

★「ワンペディア編集部」では、愛犬との暮らしに役立つお勧め記事や、アイペット損保からの最新情報を、ワンペディア編集部からのメールマガジン(月1回第3木曜日夕方配信予定)でお知らせしています。ご希望の方はこちらからご登録ください。

 

 

アニーマどうぶつ病院 院長

村谷 親男

詳細はこちら

関連記事

related article