大晦日からお正月にかけては、年越しそば、おせち料理にお雑煮と、家族みんなで食卓を囲みながら、団らんの輪の中に、愛犬が一緒にいる時間もいつもより長くなっていることでしょう。そんな季節の行事を愛犬と一緒に楽しむため、愛犬へのお年玉もかねて、手作りおやつをプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。
今回は「犬ごはん先生」の「いちかわあやこ先生」が、「お正月」と「節分」の季節行事を楽しむ手作りおやつをご紹介します。
お正月に節分と、年末年始は食べることが楽しいイベントが続きますが、人間用のお正月料理も節分の恵方巻きも犬に与えることはおすすめできません。ですが、季節のイベントは愛犬と楽しむ時間にもってこい。犬に与えられる食材を使って、愛犬もお正月と節分を楽しめるおやつを作ってみましょう!
【お正月レシピ】鏡餅風サーモンおむすび
お餅は犬に良くない成分が含まれているわけではありませんが、喉に詰まらせる可能性もあるので避けた方がベストです。ごはんを平らなドーム型に整えて重ねれば、鏡餅風のおやつに。焼いたサーモンを包んで、口の中でごはんがほぐれやすくなるようにしています。てっぺんのだいだいはかぼちゃなので、丸ごと食べられる鏡餅風レシピです。
【材料】 (直径6cm×高さ8cmのもの1 個分)
・ごはん 100g
・サーモン(刺身用)20g
・かぼちゃ 15g
・かぼちゃの皮 2cm角×3cm角に切ったもの1 枚
・しそ 2枚
・水 小さじ1
【作り方】
1:フッ素樹脂加工のフライパンを火にかけ、サーモンを入れる。全体に火が通るまでほぐしながら加熱する。
2/3と1/3 の量に分ける。
2:耐熱容器にかぼちゃとかぼちゃの皮を入れ、水をかけてふんわりとラップをする。
3:電子レンジに入れ、600wで1 分加熱し、柔らかくする。
4:皮を取り出し、キッチンバサミで葉っぱの形に切る。かぼちゃの果肉は熱いうちにつぶし、丸める。
5:ごはんを60gと40gに分け、ラップの上に円形に広げる。
6:それぞれに1のサーモンをのせてごはんで包み、高さ2cm程度のドーム型に整える。
7:皿にしそを敷き、6のおむすびを大・小の順に重ねる。かぼちゃをのせ、葉っぱ型の皮を飾る。
※刺身用サーモンであっても、まれに骨やウロコが残っていることがあります。調理前に確認し、取り除いてください。
※かぼちゃの皮の消化が気になる方は外してから与えてください。
【1日におやつとして与えていい量の目安】
このレシピで作れる量は約130g、212kcal です。以下の量を参考に与える量を調整してください。
愛犬の体重 | 1kg | 2kg | 3kg | 4kg | 5kg | 6kg | 10kg | 12kg | 14kg | 16kg | 18kg | 20kg | 25kg |
与えていい量 | 7g | 11g | 15g | 19g | 22g | 25g | 37g | 42g | 47g | 53g | 58g | 62g | 74g |
あまった料理は飼い主さんも一緒に楽しめます。
【今回の食材のおすすめポイント】
●ごはん
ごはんに含まれる糖質は体や脳を動かす時のエネルギー源として働いてくれます。
犬は基本的に甘味を好むので、食欲が気になる時のおやつやドライフードへのトッピングにもおすすめです。
●サーモン(鮭)
抗酸化作用のあるアスタキサンチンを含んでいるので、日々の健康管理はもちろん、シニア犬にもおすすめしたい食材です。血流の改善やアレルギーを抑えることが期待できるα-リノレン酸や、認知機能の改善が期待できるアラキドン酸も含まれています。刺身用のサーモンでも、しっかり加熱してから与えるようにしましょう。
【節分レシピ】牛と鶏の恵方巻き
愛犬のための恵方巻きは、お肉で特別仕様にしてみませんか?
焼き海苔であれば犬に与えられるのですが、口の中に貼り付いてしまう心配点があるので、牛の薄切り肉で巻いてみましょう!
ごはんの部分には鶏ひき肉を使った、贅沢なお肉づくしの恵方巻きです。
【材料】 (直径4cm×長さ10cmのもの 1 本分)
・牛もも薄切り肉 40g(約2枚)※脂身を取り除く
・鶏ひき肉 100g
・おからパウダー 5g
・さつまいも 1cm角の拍子木切り 4 本
・赤パプリカ 5cmの千切り
・きゅうり 5cmの千切り
・にんじん 5cmの千切り
・切り干し大根 2g
【作り方】
1:切り干し大根は分量外の水で洗い、水気を軽く切って戻す。みじん切りにする。
2:鶏ひき肉とおからパウダーをボウルに入れ、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
3:アルミホイルを25cm角程度に広げ、牛もも薄切り肉を並べて10cm×20cm程度のシート状にする。
4:手前3/4に2をのせ、厚さ1cm程度になるように形を整える。
5:ひき肉部分の中心に赤パプリカ、きゅうり、にんじん、切り干し大根、さつまいもをのせて巻く。アルミホイルの両端もとじて固定する。
6:アルミホイルの巻き終わりを上にして大きめの鍋に入れる。1/3 ぐらいが浸る量の水(分量外)を入れ、フタをして火にかける。沸騰したら20分ほど蒸し焼きにする。
7:柔らかいふきんなどの上で冷まし、切り分ける。
※平らなお皿などの上で冷ますと、かまぼこ型になってしまうことがあります。ふきんやタオルなどをたたんでクッションを作り、筒状をキープしながら冷ますのがキレイに仕上げるポイントです。
【1日におやつとして与えていい量の目安】
このレシピで作れる量は約170g、301kcal です。以下の量を参考に与える量を調整してください。
愛犬の体重 | 1kg | 2kg | 3kg | 4kg | 5kg | 6kg | 10kg | 12kg | 14kg | 16kg | 18kg | 20kg | 25kg |
与えていい量 | 6g | 10g | 14g | 17g | 21g | 24g | 35g | 40g | 45g | 49g | 54g | 58g | 69g |
あまった料理は飼い主さんも一緒に楽しめます。
【今回の食材のおすすめポイント】
●牛もも肉
牛肉の中でも高タンパク低脂肪な部位です。脂肪も健康維持のためには欠かせない成分ですが、摂りすぎは肥満や下痢につながることがあります。おやつ作りでは可能な範囲で低脂肪な部位を選ぶことがおすすめです。食事から摂ることが推奨されるという意味を持つ、”必須脂肪酸”のリノール酸やα-リノレン酸も含まれています。また、魚に含まれているイメージのあるDHA・EPAといった必須脂肪酸も含まれているので、日々の健康管理にもおすすめの食材です。
●切り干し大根
風味がよく、食いつきアップも期待できる食材です。カルシウムが豊富に含まれているので、手作り犬ごはんの食材としてもおすすめです。ミネラルの「リン」という成分がカルシウムより少ないことがカルシウム補給食材選びの大切なポイント。切り干し大根のカルシウムは550mg、リンは220mgとバランスが良いことからも、取り入れていきたい食材です。干すことで繊維が凝縮して硬さが出るので、水で柔らかく戻してからみじん切りにして与えるようにしましょう。
愛犬と一緒に季節のイベントを楽しんでみよう!
犬と暮らしはじめてから、季節のイベントがとても待ち遠しくなったように思います。イベントに合わせた愛犬の服やおもちゃを買ってみたり、おやつを手作りしたり、愛犬との楽しい時間をお過ごしください ♪
おやつを与える前にお読みください
・今回ご紹介したメニューは、作りやすい量で記載していますので、それぞれの目安量を参考に、愛犬の体重にあった分量を与えてください。
・写真の分量を一度に与えると、カロリーオーバーとなり、消化不良を起こす危険性があります。
・与える量は1日の摂取カロリーの1割を目安とし、その分のフードの量を減らしてください。
・あくまでもおやつとして与えるもので、メインとなる食事は、基本的に栄養バランスのとれた総合栄養食を与えてください。
・どんな食材でもアレルギーの原因となります。与え慣れない食材を与える場合には、まず少量を与えてその後の様子を確認し、異変があれば中止してください。
・持病のある愛犬の場合は、 病気によくない食材もあるので、事前にかかりつけの獣医師に確認してください
・与える際は、愛犬の体調や様子を見ながら、食材を食べやすい大きさにして与えてください。
・長期間の保存には向きませんので、その日のうちに食べれる量でお作りください。
・電子レンジは600Wの時間を記載しています。500Wの場合は、1.2倍にしてください。電子レンジで液体を加熱するとまれに突沸現象を起こすことがあり、やけどの原因となりますのでご注意ください
・分量の大さじ1は15ml、小さじ1は5mlになります。
・火加減は、特に記載がない限り中火です。
★「うちの子」の長生きのために、気になるキーワードや、症状や病名で調べることができる、獣医師監修のペットのためのオンライン医療辞典「うちの子おうちの医療事典 」をご利用ください。
例えば、下記のような切り口で、
□ 元気がない
□ 食欲がない
□ 食べすぎる
□ 水を飲まない
□ 水を沢山飲む
□ 疲れやすい
□ 太る
□ 痩せる
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