そもそも「犬へのご褒美」とはなんでしょう?知っているようで意外に多くの飼い主さんが見落としているところでもあります。

 

例えばスウェーデンでは「ご褒美テクニック」というクラスが犬のトレーニングスクールに設けられているほど。そこで飼い主さんは、改めてご褒美の「いろは」について学びます。
ご褒美の種類、与えるタイミング、そして頻度などなど。ご褒美の与え方については、掘り下げれば下げるほど知らなければならないいくつもの知識が潜んでいます。

面白いことに「ご褒美テクニック」のクラスには、初心者よりもむしろ少し経験を重ねた飼い主さんの方が多くやってきます。犬との経験が深まるにつれてご褒美という意義の奥深さに気がついた証拠ともいえるでしょう。

本当に喜ぶものを与えよう

ご褒美は、私たちの犬へのコミュニケーション手段ともいえます。

ご褒美を与えることによって私たち飼い主は、「私はあなたのやってくれたことにとても感謝していますよ!」ということを伝えようとしています。

 

しかし、ご褒美を渡す時に私たちが忘れがちなのは、もらった犬はそれを本当に喜んでいるか、ということです。

愛犬に感謝の気持ちが伝わっているかどうか、自信はありますか?

ご褒美を喜んでいるかの実験

ご褒美といえば、多くの飼い主さんはおもちゃかお菓子です。この犬へのご褒美のことをトリーツと言います。愛犬が与えられたトリーツを心から喜んで受け取っているかどうか、一つ実験をしてみるといいでしょう。
いつも与えているトリーツにくわえて何か別のトリーツを一つ見つけてみてください。そしてひとつずつ両手で持ち、犬の鼻の前に出してみます。さて、先に口をつけたのはどちらでしたか?

 

ご褒美として機能を果たすために

このように選択肢があれば、犬の好みというものを私たちははっきり認識することができます。

 

いつも与えているおやつをスルーして、もう片方のトリーツをさっと取ってしまった、なんてことはありましたか?
その場合、ご褒美の選択を再考慮した方がいいかもしれません。

本当に嬉しい!と思っているトリーツはどれなのか探ってみましょう。

 

犬が本当に喜んでいるものをご褒美として使うのは、ご褒美がご褒美として意味をなす上で根本の部分であり、最も大事なことです。さもないと、次の動機が培われません。
「ああ、あのトリーツをもらえてすごく嬉しいな!」
そう犬が思ってこそ、次もご褒美がもらえるように、私たちが望む行動を再度みせてくれるのです。

 

たとえば、「待て」という私たちのお願いにきちんと応えたお礼としてご褒美を与えます。その時愛犬の心の中にご褒美に対しての嬉しい感情が湧き上がっていれば次も「待て」というお願いに応えてくれる可能性はより高くなります。
犬、というか人、動物全て含め、嬉しいことというのは、繰り返し行うものです。

マンネリ化させないように

いつも与えているトリーツは最初の頃はもちろん喜んでくれたかもしれません。しかし、それが毎回同じものだったりすると、犬の「予想的中範囲」に入り「サプライズ!」がなくなってしまいます。
そうすると、「わ〜、おいしい!」という感情の高まりも半減してしまうのです。

どうしたら、犬にとってご褒美が本当の喜びになるか、よく考えてみましょう。

ぴったりのトリーツを用意しよう

もちろん犬の性格によって差があることも考慮にいれましょう。全ての犬が同じトリーツを好きになるとは限りません。多頭飼いの場合などは犬によって好みが異なるため、普段からそれぞれの犬をよく観察することが大事です。

また、スルーしてしまったおやつをご褒美として完全に破棄する必要もありません。たとえば犬が最高にいいことをしてくれた時(呼び戻しに応えて戻ってきた時)、と、普段できることをやってくれた時(おすわり、といったときにすぐに座ってくれた)と、犬のパフォーマンスに応じてトリーツの差別化をしてもいいでしょう。

私の場合、リスを追いかけそうになった愛犬が呼び戻しに応えた時は、ポケットに普段から常備している愛犬の一番好きなおやつを与えます。これはもうとっておきのトリーツです。そして「待て」に応えてくれたときは、ドライフード程度、ノーズワークをしてにおいを見つけた時は、ボールを与える、など状況によって、そして愛犬のアクティビティ・レベルによって使い分けています。

 

 

このように何を与えれば愛犬にとって最も効果的なのかを常に考えていくことが必要になります。

好みが変わることもあるのでずっと同じものを与えるのではなく、トリーツもアップデートしていきましょう。

 

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ライター

藤田 りか子

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