肉球を見せて眠る犬

犬や猫の肉球には、可愛いだけじゃなく実はとても大事な役割があることを知っていましたか?ここでは、可愛らしいぷにぷにの肉球を守るために飼い主さんが気を付けるべきことを紹介します。

 肉球の役割

「肉球」と「かぎ爪」がある犬の足は、人間の足の構造とは大きく違いますよね。日本語では「足」と呼んでいますが、英語だと「Foot」や「Lef」とは言わず、「肉球とかぎ爪を持った四足動物の手足」という意味の「paw(ポー)」という単語が使われます。

 肉球には、コラーゲンやエラスチンといった弾性繊維や脂肪が詰まっています。これがクッションのような役割を果たし、地面から受ける衝撃から足の骨や関節などを守っているのです。犬の肉球は猫の肉球と比較すると表面の角質層が厚いので、強い衝撃や圧迫を繰り返すと、堅く、より厚くなっていきます。

また、犬の肉球には汗腺があり、汗を出す働きもあります。こうして肉球を湿らせることで、すべり止めの役割も果たしているのです。

 肉球のケア

犬にとってクッションやストッパーの役割を果たしている肉球。とても大事な役割を担っているのですが、人間のように靴を履いているわけではないのでケガには注意が必要です。

散歩中に鋭利なものを踏んでケガをしたり、真夏の熱せられたアスファルトでやけどをしたりする可能性もあります。また、必要以上に肉球を舐めたり噛んだりしている場合、ケガや炎症を起こしているかもしれません。肉球はケガをすると治りにくいので、こまめに確認するようにしましょう。

市販されている肉球クリームもありますが、病院で治療が必要な場合もあるので獣医さんに相談したうえで使ってみてくださいね。

 また、室内で飼っている場合、肉球まわりの毛が長すぎると肉球のストッパーとしての役割が機能せずにフローリングで滑ってしまうことも。事故につながることがあるので、肉球まわりの毛は定期的にカットするようにしましょう。

*肉球まわりの毛についてのお手入れ方法は、「初心者向けのバリカン講座!犬の足裏のお手入れ方法」を参照してみてください!

 

 肉球豆知識!犬と猫の肉球の違いは?

犬のほうが猫に比べて分厚く、頑丈な肉球を持っています。また、犬の肉球内部は動脈と静脈が並走するという特殊な血管の配置となっており、地面に足を付けたことで冷やされた静脈内の血液が、すぐそばを流れる動脈の血液に温められる構造になっています。これによって犬は、雪道でもソリを引くことができるのですね。

 肉球の怪我は治りにくい

硬いアスファルトの上も、寒い雪道でも、どこでも犬が快適に歩けるように毎日がんばってくれている丈夫な肉球ですが、ひとたび怪我をするととても治りにくいという弱点があります。

肉球の表面部分は血管が非常に少なく、傷を治癒させる機能が働きにくいのです。さらには、全体重を支える部分なので、塞がりかけた傷口が開きやすく、治りにくいと言われています。お散歩のときは愛犬が怪我をしないように、注意をしながら歩いてあげてくださいね。

 

いかがでしたか?愛らしい肉球は、生活する上で実は大切な役割を担っていたのですね。猫に比べて頑丈とはいえ、皮膚であることは変わりません。室内で飼っている犬の肉球は特に柔らかいので、日頃のケアを怠らずに、ケガにも注意しましょう。

 

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アイペット獣医師

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