犬の股関節形成不全

後ろ足
犬の股関節は、骨盤にある寛骨臼(かんこつきゅう)というくぼみに後ろ肢の大腿骨頭(だいたいこっとう)というでっぱりがしっかり入り込んでいる構造をしています。股関節形成不全は、骨の変形によりこの寛骨臼と大腿骨頭がかみ合わないためおこる疾患で、大型犬によくみられ、関節内に炎症を起こし痛みが生じます。遺伝の関与が明らかになっていますが、栄養や運動などの環境も重要です。

こんな症状がでたら気をつけて

跛行(不自由な足どりであること)が見られる、座る時に横座りになる、歩行時に腰が左右に揺れる、頭を下向きにして歩く、階段やジャンプを嫌がる、走らないなど。 ただし、ほとんど症状がない場合もあります。

診療方法

立ち姿や歩様を観察し、触診します。その後、レントゲン検査を行い画像診断します。関節液検査、CT検査、MRI検査などが必要になることもあります。治療には内科療法(内服薬、体重制限、運動制限、運動療法、理学療法)と外科療法(股関節の手術)があります。

治療・診療費はいくらぐらい?

後ろ足を引きずって歩いていたため受診をし、検査の結果股関節形成不全であることが診断された場合の診療費例です。治療は、痛みのコントロールに加え、処方食やサプリメントを併用するのが一般的です。内科治療の場合は継続的な通院や処方食の購入が必要となる場合も少なくありません。
診療項目 単価 数量 金額
初診料 ¥1,500 1 ¥1,500
レントゲン検査 ¥4,500 2 ¥9,000
CT検査 (造影剤、麻酔料含む) ¥60,000 1 ¥60,000
筋肉注射 ¥2,000 1 ¥2,000
内用薬 ¥1,500 1 ¥1,500
内用薬 ¥2,000 1 ¥2,000
    合計 ¥76,000
この診療明細書はアイペット損保の支払いデータから作成した診療費の参考例となります。したがって、診療費用・内容の平均・水準を示すものではありません。

予防方法

大型犬に多発し、成長期より多く発症するため、股関節形成不全になりやすい犬種では症状がみられなくても、骨の形成が完成する1歳から2歳の間にレントゲン検査を受けることが薦められます。また、70%が遺伝的要因ですが、残り30%は環境要因であり、肥満は大きな原因になりますので、発症予防のために太らせないようにすることも大切です。

股関節形成不全になりやすい犬種

ラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード、バーニーズ・マウンテンドッグ、ニューファンドランドなど

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三宅 亜希
三宅 亜希Anicli24院長
日本大学生物資源科学部獣医学科卒業
小動物臨床に従事後、Anicli24院長として就任

ホームページ:Anicli24(アニクリ24)